競馬詐欺の被害にあってしまった時に、真っ先に相談先として思浮かべるのは、弁護士や消費者センターだと思います。
目次
競馬詐欺の返金で探偵を雇う場合とは
弁護士や消費者センターは一見、競馬詐欺と探偵は無関係のように思えますが、実はかなりの頻度で探偵が必要になるケースが多いのです。なぜ探偵が必要になるかというと、競馬詐欺では「詐欺会社の特定」と「詐欺という証拠」の2点が非常に重要となります。弁護士も消費者センターも相談には乗ってくれるでしょうけれど、この2点が不明なままだと動くことはできないのです。もちろんひょっとしたら、情に厚い消費者センターの職員さんや相談した弁護士が無償で調べてくれる場合もあるかもしれませんが、現実的ではありませんよね。
詐欺会社の所在地が不明、詐欺の証拠も残っていない、そんなケースで、探偵が必要になる場合があります。競馬詐欺の解決実績がある探偵社などに頼み、全額返金になったケースなどもあります。
詐欺会社の特定
競馬詐欺では信用性を高めるために法人化しているケースも多く、この場合は既に会社が特定されているので問題はありませんし、探偵を雇う必要もありません。しかし、競馬詐欺会社のほとんどは実態のない架空の会社であることが多いです。代表者や法人の住所がでたらめだったり、私書箱やレンタルオフィス(バーチャルオフィス)などを使用していたり、電話番号がころころ変わったりと、個人では特定することが難しいケースがほとんどです。詐欺会社の居場所を特定しない限り、どこに返金請求をして良いのか途方に暮れてしまいますよね。そこで、探偵などの調査会社に依頼して、詐欺会社の代表者やその居場所、財産の有無などを確認する必要が出てくるのです。弁護士も消費者センターも、詐欺会社の居場所や連絡先が分からなければ何もすることはできません。
「詐欺という証拠」
競馬詐欺に関わらず、詐欺は立証するのが最も困難だと言われています。まずは騙されたという根拠になる証拠を集めるのが非常に難しいです。メールや、サイト上に文書として「必ず当たる」「100%的中」などの必勝的な文言があれば簡単な話なのですが、詐欺をする側もそんな証拠をわざわざ残したりはしません。電話で必勝に近いような文言を言ったり、文書など証拠として残ってしまうものに関しては、100%当たるとは言わず巧妙に必勝に近いニュアンスを出し、読み手に勘違いさせる手法で証拠を残さないようにしています。また、競馬予想サイトなどでは規約にこっそりと、「あくまで予想で100%当たるという保証はしません」などの文書が小さく書かれていたりします。
電話でのやり取りを録音したり、メールの文書を保存したりというのは、騙されている最中には気が回らないですよね。騙されたと気づいてから証拠集めに走っても、時すでに遅しということが多いのです。
そのようなときに、探偵などの調査会社を使って証拠集めをするケースがあります。
ニセ探偵詐欺に要注意
競馬詐欺で騙された被害者が、さらにニセ探偵詐欺の被害にあうケースが増えています。競馬詐欺の被害にあった人は、藁をもつかむ思いで探偵社を探し調査を依頼します。しかし、その探偵社が実在しない探偵社で、膨大な調査費用や実費の名目でお金をむしりとられ、挙句に逃げてしまって見つからないとう二重被害もあります。一度被害にあった方は、心も乱れていて平常な心理状態ではいられなくなってしまいます。その心理につけこんで、さらに詐欺を働こうという卑劣な行為を平然と実行できる人もいます。探偵会社などに依頼する場合は、すぐに飛びつかずに十分に信用調査をしてから利用するようにしましょう。一度騙された人は、何度も騙される傾向にあります。自分を過信せず、心を落ち着かせ、慌てないことを心がけましょう。
このパターンは、ニセ弁護士やニセ相談センターなど幅広くありますので、二重に詐欺に引っかからないように覚えておきましょう。
正規の会社でも要注意
正規の探偵会社であっても注意が必要です。詐欺被害の回収をするという宣伝文句で、調査費用や実費を支払うだけ支払わせて、実際には回収がほとんどできなかったなどの場合もあります。回収できる見込みがないのを知りつつ、調査や業務を行い報酬を請求してくる悪徳探偵会社もありますので、事前に口コミや評判などを調べてから利用するようにしましょう。
弁護士も要注意
競馬詐欺の被害にあって返金請求をしたい場合に、弁護士・司法書士・行政書士など、法律に携わる士業の方に依頼を求めることも多いでしょう。しかし、この士業の方達は正義の味方ではありません。生活をするために仕事をしてお金を稼いでいます。
弁護士事務所などが、返金対応を行うとホームページやリスティング広告や雑誌の広告などで被害者を募っていますが、これも仕事の一環で儲かる可能性があるから実施しているのです。
少し前には、過払い金の請求が弁護士の間で大流行していました。過払い金請求のテレビCMなどをバンバン流していたのでご存知の方も多いと思います。テレビでCMを流すのは相当な金額がかかりますが、それ以上に儲けやうま味が大きいのです。言い方は悪いですが、簡単に言うと書類をクレジット会社や消費者金融などに送れば、ほぼとりっぱぐれなく過払い金の返還は通って、弁護士は成功報酬として何%かをもらえます。弁護士にとって過払い金請求の案件は非常においしい仕事だったのです。
それと同様に、出会い系や競馬予想サイトでの返金案件なども、弁護士に取っては非常に楽で美味しい仕事となります。出会い系や競馬予想サイトも、弁護士が出てくると事を荒立てたくないので、全額返金や一部返金に応じる場合が多いです。
返金に応じてくれるのであれば、弁護士に頼むのは何も問題ないと思われるかもしれませんが、弁護士に依頼することで相談費用や報酬などは非常に高くなり、返金されても殆ど残らないといったケースも多々あります。また、返金がうまくいかなくても報酬は請求されることが多いので注意が必要です。
どんな弁護士なのか、返金請求の経験はあるのか、成功報酬で請け負ってくれるのか、少額の被害でも引き受けてくれるのか、などを見極める必要があります。
まとめ
競馬詐欺の被害にあってしまった場合に、返金請求をするには探偵や調査会社を使うという選択を迫られるケースがあります。その際には、今回の記事でご紹介したようなニセ探偵詐欺にはくれぐれもご注意下さい。詐欺の被害にあってしまった場合は、気が動転していて正常な判断をくだすことができない心理状況になっています。その心理をつかれて、二次被害に遭ってしまう可能性もあります。
また、競馬予想詐欺に便乗する探偵事務所や弁護士事務所にも注意が必要です。調査費や相談費用、またその他の報酬に関して、しっかり納得した上で活用していきましょう。
もちろん、探偵事務所や弁護士事務所も親身になって相談に乗ってくれて、解決まで導いてくれるところもたくさんあります。そのような優良な探偵事務所や弁護士事務所を見つけるための努力は惜しまないほうが良いです。しっかりと下調べをした上で、相談に行くようにしましょう。